2009年02月14日 00:00

サークルダルメシアンのメンバーは下記のシンポジウムに参加しました。
シンポジウム
学校教育におけるAEDを含む心肺蘇生教育の新たな展開
-教育プログラムと教材の提案-
2009年2月11日 13:00~ ベルサール神田
主催:厚生労働省科研費研究班
自動対外除細動器(AED)を用いた心疾患の救命率向上のための
体制の構築に関する研究(丸川研究班)
基調講演における、厚生労働省の三浦氏のお話は下記のとおりで、
全国13万台、一割が学校、全国の1/4に普及済み
安全に使う技術、安全の確保、
AEDの技術的な側面だけでなく、
モチベーションが重要である。
人の命、自分の命を大事にする、人工呼吸の方法ほか人の命を守る手段も重要である。
とのことである。
輿水健治(埼玉医科大学)先生は
心臓震盪(commotion carters)
1. 直前に胸に衝撃を受けている
2. 発生の状況がわかっている、
3. 構造的欠損がない
心室細動中は適切な処置で助かる場合が多い(電気ショック)
川崎真弓(命のバトン)さん
長女を体育祭でなくす
リレーでバトンを渡す際、トラック内で意識不明
16歳の誕生日、事前の身体検査では異常なし
原因は心室細動→低酸素症による脳障害→多臓器不全
除細動器1(AED)の必要性を認識、
他人によって守られている命をつないでいくことが大事と認識した。
娘の死は周りの人間がそのすべを知らなかった。
周りの仲間がすばやく救命チームをつくることにより
社会復帰の可能性が大きくなる。

日野原重明(聖路加病院理事長)先生
子供たちが学ぶ命の大切さ
日本の心停止事故には多くの問題があった。
大平総理(ホテルオークラ)心停止で死亡。
報道で大きく取り上げられた。
病院全体の再教育が行われた。
だれでもいいから医療を援助できる人が行う。
全般的なセンスが医療関係者にないことが問題
命がどれだけ大切かということを子供たちに教えなければいけないのに
世界ではテロや戦争で殺しあっている。
医療従事者は一般の子供たちに伝えてほしい。
10歳の子供でも十分命の大切さは理解できる。
自分が自分の持っている瞬間〃をどのように使うか、
命の大切なことがわかってくれば、いじめもなくなる。
テロの報復は限りない命の奪い合いになる。
赦しでいのちをつなぐ
医学というものは科学に基礎をおくアートである。
医学の理論、テクノロジーを患者に適応するパフォーマンスが
医学に必要である。
セネカの言葉より
恐ろしいものは死そのものより死に付随するものだ
目に見えない命は自分が持っていてじぶんが自在に使える時間である。
配偶者の死
子どもの死
等であった。
質疑応答では
消防士の方からは初期ティーチングでは学校の先生の役割が大きいということ、
先生からは救命救急に関して、通常の授業と違い外部から来てもらうことにより
理解度、集中度もたかまり、充実度も上がった。
周りにサポートしてもらえる専門家の存在が不可欠である。
質疑応答のあとでは、シンポジウムの来場者全員が参加して、
救命訓練の講習会が行われました。
胸骨圧迫、人工呼吸、AEDの操作方法などを、DVDとインストラクターの指導により、
学ばせていただきました。
実際に行ってみると、想像していた以上にきつい動作に、
緊急時に人の命を助けるということの重さを参加したダルメシアンのメンバーは
みな感じました。

サークルダルメシアン主催の第七回いじめ・虐待防止フォーラムでは
本日の基調講演をされた輿水健治先生をお招きし
初期緊急医療の現場のお立場からAEDの重要性のみならず
命の大切さを皆で考えるシンポジウムを開催する予定です。
シンポジウム開催日時は4月23日(木)13:00~を予定しています。
場所は未定ですが、新宿区内の地域センターを予定しています。
多くの方のご参加をお待ちしています。
2009年02月07日 00:00

第六回「いじめ・虐待防止フォーラム」が 1月22日(木)新宿区若松地域センター第1集会室で開催された。
この日の司会進行は 心理カウンセラーでも活躍する新田義治氏。 冒頭 サークル・ダルメシアン代表である 岡田ユキは「市民活動として立ち上げた このいじめ虐待防止フォーラムが 多くの賛同者を得られてこれたのは これまでに出会った多くの方々のお陰であり ご指導があってこそ続けられてきた。今後も この活動の輪を つなげていけるように努力したい」と感謝の意を述べた。
今回1部の特別講師として 昭和の歴史に名を残す 「プロレスラー力道山」の夫人 田中敬子氏を招いて「夫・力道山の教え」と題して 特別講演が行われた。

戦後日本において 「力道山」として彼の足跡は 日本の国技である相撲界に身をおき 関脇として多くの大衆の支持を受け 活躍した経緯がある。 だが 当時の角界では 「日本人でない力士は 横綱にはなれない」との声に 在日韓国籍だった力道山は 敢えて自らその道を 離脱してしまう。 それは自身の本意ではなく 時代の波を受けたあまりにも 悲しい選択だった。
しかし 新たなる人との出会いにより プロレスという格闘技の世界で新境地を見出し 海外での修行実績を踏まえ 高度経済成長真っただ中の日本で 庶民の夢と希望 羨望の眼差しを受けながら 一時代を築いた。
やがて 時のヒーロー「力道山」は 日本航空 海外渡航勤務のスチュアーデス 田中敬子さんと運命の出会いをして その後 縁(えにし)の導きにより二人は結婚。 昭和のプロレス界を席捲(せっけん)し 数々の名勝負を繰り広げた「力道山」だったが 剛力無双な世間のイメージとは裏腹に 男性として紳士たる 大らかな優しさを兼ね備え 甲斐甲斐しくよき夫として 新妻敬子さんを支え慈しみ 穏やかな家庭生活だったと語る。 仲睦まじき二人の 結婚前の思い出のひとつに それまで自分の出生の秘密を 「力道山」が敬子さんへ打ち明けた時 「あなたは あなた なにも変わらない」と答えた敬子さん。 その人種偏見の欠片(かけら)もない 素直な言葉に「力道山」は 涙を見せまいと 背中でその想いを受け取ったと云う。 日本中を熱狂の渦に 街頭テレビでは釘づけにした 憧れの英雄も 心優しく ひとすじで 男のなかの男だったのだ。 はからずも非業の最期を遂げた「力道山」ではあったが 彼の残した功績は 日本プロレスの原点的存在だけでは決してない。
2部はパネルディスカッション
特別講師の田中敬子氏を交えて 各有識者による意見交換が行われた。

口火を切った岡田ユキ
「今ある日本の姿は 忌わしい過去の記憶 戦争がこの国の大きな 転換期ではなかったかと思う。 戦後 社会が立ち直ろうとする過程において 人種的差別 偏見による弊害は 人々の目に見えない心の中に 知らず知らずのうちに いじめの根を はびこらせたのではないかと感じている」と語った。
国籍という障壁に翻弄された「力道山」を伴侶とした 田中敬子氏は
「人として 生きていく上で どこの国で生まれた人とか 国籍がどうだとかを 問題視することは無い。 見極めるべきことは その人が如何に生きようとしているか 前向きなのかを判断できる 自分自身の目線に 重きをおくべき」と訴える。
新宿区で更生保護女性会代表を務める 坂本悠紀子氏
「新宿区の人口約30万人 その内約1割が外国人。 保護司としての立場から接してみて 言葉を理解できない人に対する いじめが起きている現実がある。 各家庭に届けられる文書や 国の行政機関・各自治体・教育機関等から提出される 日本語の文書についても わかりやすいように「ルビ」を付け加えるだけで 人の意識は変わる」と提唱。
国立(こくりつ)国際医療センター 国府台(こうのだい)病院 第1内科医長の三島修一氏には 医師の立場から 病む人に対しての解決策が求められた
「病院へ 診察に来られる患者さんの中には 問題を起こす方もおられる。 しかし 得てしてその場合多くの方は 内面に大きな傷を負っていて 自分でも抱えきれない 重荷に実は苦しんでいる。 如何に見えない傷を 見つけられるかは 医師と患者の立場としてではなく お互いは同じ人であるという目線において 初めて心の傷に触れられる。 相手の話を聞いているだけでは 傷の本質は見えてこない。 全てを受け入れ お互いの信頼が通じ合ってこそ 医療を施す事ができる。 まず家庭の中で 今すぐにでも出来る 家族間の意識改革は 食
事の時にテレビをつけず 食する事を心がけて頂きたい」と促した。
NPO法人あきらめないの理事長であり 非常識社長としても活躍する 前山亜杜武氏は危惧する
「多くの若者と接する中で バーチャル(仮想的)ゲームの影響が 現代社会に深く暗い影を落し 持って行き場のない若いエネルギーを 逆利用する形で金儲け・商業主義だけを目的としたものが横行している。 社会的影響の大きいテレビやゲームは 日常極めて身近なところにあり 生活の中から切り離せなくなっている。 テレビ番組の中身やゲームの有無を 社会として見直す時にきている」と力説。
自治体の立場から 新宿区子ども家庭部 子ども家庭主査 小野川文恵氏は
「外国人のほとんどは 地域社会に溶け込みたいと思っているが 受け入れる側 当の日本人の大半は 外国人というだけで 悲しいかな偏見が余りに多い。 実例を挙げると 外国人のゴミ出しマナーが悪いとの苦情に 現地調査をしたところ 実際マナー違反の大半は日本人だったと判明した。 これも 勝手な思い込みによる偏見が 心に壁を作ってしまう。 文化の違いや生活環境の違いはあっても まず 外国人という差別意識を ぬぐい去ってほしい」と 率直な意見を述べた。
「力道山」が活躍していた昭和の時代 平成の世となり社会構造 スポーツ界も大きく変化してきた 今 すでに大きな変革の波の中にいる。 今一度 問いたい 人の豊かさとは 何であろうか。 何故 人は人に向けて 鋭利な刃をむけるのか どうして 言葉に鋭利な刃が必要か。 この単純にして 深刻な課題を解く鍵は 何時の時代であっても 人の心の中にしかない。
日本においては 人の道を説く 道徳教育の実践あるのみである。
2009年02月05日 01:00

ピアサポ祭り
今回の祭りお題:孤個にいられる希望だぜ!
【プログラム】
★様々な仲間からの体験談 ・ パフォーマンス
★参加グループからのアピール ・ メッセージタイム
★講演 ・ シンポジウム ・ Q&A
【ゲスト】
上岡陽江さん (ダルク女性ハウス代表 精神保健福祉士)
斎藤 環さん (佐々木病院診療部長 精神科医)
坂上 香さん (ドキュメンタリー映画監督 津田塾大学教員)
信田さよ子さん (原宿カウンセリングセンター所長 臨床心理士)
日 時 : 2009年2月15日(日)10:00~17:00
会 場 : 世田谷区民会館 ホール
料 金 : (資料代含む)前売り 2000円 当日 2500円
申込方法 : 下記の口座に料金をお振込みいただくか、
直接NABA事務所でチケットをお買い求め下さい。

大江戸バンドセッション
日 時:2009年2月15日(日)
開場11:30 開演12:00
場 所:浅草公会堂
東京都台東区浅草1-38-6
料 金:1,000円(全席自由、再入場可)
出演者:下町を中心に活躍している実力派アーチスト、
バンドのみなさん
スケジュール:
12:00 オープニング
岡田ユキ(ポップス)
raizo(ポップス)
わだちひろ(ポップス)
13:00 金子小枝子(ポップス)
TPOC(ポップス)
14:00 フジモトタカコ(ゲストコーナー)
立師士郎(殺陣)
浅草写楽連(阿波踊り)
15:00 眞園みほ(演歌)
いちばん星(和太鼓)
16:00 Black Board(ロック)
※日経おとなのバンドコンテスト2008グランプリバンド
麻生恋次郎(SASカバーバンド)
Shu&大橋勇武
17:00 覆面☆食堂(エンタメロック)
JOHN LOS(浅草ヨーロー堂推薦バンド)
18:00 浅草うららオーケストラ
Golden Sunshine Band
※スケジュールはおおよその目安です
司会/キース林・ヤマヤマ山ちゃん・マイマイ今井
主催/大江戸バンドセッション実行委員会
チケットの申込先、およびお問い合わせ先:
大江戸バンドセッション事務局(スズキイチロー事務所)
tel 03-5603-5693
mail info@suzuki-ichiro.com

スペシャルオリンピックスの皆さんが当日岡田の歌とともに
ステージでリズムダンスを一緒に踊ります。
岡田ユキとサークルダルメシアンはスペシャルオリンピックスを
応援しています。岡田ユキとスペシャルオリンピックスの皆さんの
出演時間は12:00頃(プログラムの一番最初です)になります。
是非、皆さまもご来場と応援を宜しくお願いします。
2009年01月13日 00:00

第六回「いじめ・虐待防止フォーラム」
平成21年1月22日(木) 13:30開場 14:00開始
場所 若松地域センター第一集会室
入場無料
【1部 特別講演】
特別講師 田中 敬子(力道山夫人)「夫・力道山の教え」
昭和の日本人なら誰でもその名前を知る力道山。間違いなくプロレスという
文化を生み出した第一人者です。
しかしその生き方には壮絶なものがありました。
日本社会や大相撲の伝統的・閉鎖的ないじめをばねにして
社会的・経済的成功をおさめます。
そこには仕返しや妬み、恨みではなく愛と優しさに満ちた生涯があったのです。
今、平成の日本人がもう一度考える。いじめへの決別!!
【2部 参加者意見交流の場】
● パネルディスカッション
パネリスト: 岡田ユキ(カウンセラー・サークルダルメシアン代表)
: 坂本悠紀子(新宿区更生保護女性会代表)
: 三島修一 (国立国際医療センター国府台病院第1内科医長)
: 前山亜杜武 (NPO法人あきらめない理事長)
: 小野川文恵(新宿区子ども家庭部子ども家庭課主査)、他
● アピールタイム・他
以上
2009年01月09日 00:00

東洋太平洋スーパーウェルター級チャンピオン
日高和彦さんにNPO法人あきらめないの新年会でお会いしました。
重量級ボクサーの世界への挑戦というのは
本当に大変なことだということなど、いろいろなお話しを
お伺いしました。
今後も飛躍する日高選手を応援させて頂きたいとおもいます。
2009年01月01日 00:00

皆様、あけましておめでとうございます。
昨年は、格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございました。
本年も引き続き、サークルダルメシアンを宜しくお願い申し上げます。
次回フォーラム告知です
第六回「いじめ・虐待防止フォーラム」
平成21年1月22日(木) 13:30開場 14:00開始
場所 若松地域センター第一集会室
入場無料
【1部 特別講演】
特別講師 田中 敬子(力道山夫人)「夫・力道山の教え」
昭和の日本人なら誰でもその名前を知る力道山。 間違いなくプロレスという
文化を生み出した第一人者です。
しかしその生き方には壮絶なものがありました。
日本社会や大相撲の伝統的・閉鎖的ないじめをばねにして
社会的・経済的成功をおさめます。
そこには仕返しや妬み、恨みではなく愛と優しさに満ちた生涯があったのです。
今、平成の日本人がもう一度考える。いじめへの決別!!
【2部 参加者意見交流の場】
● パネルディスカッション
パネリスト: 岡田ユキ(カウンセラー・サークルダルメシアン代表)
: 坂本悠紀子(新宿区更生保護女性会代表)
: 三島修一 (国立国際医療センター国府台病院第1内科医長)
: 前山亜杜武 (NPO法人あきらめない理事長)
: 小野川文恵(新宿区子ども家庭部子ども家庭課主査)、他
● アピールタイム・他
以上

2008年12月16日 00:00

2008年平成20年11月24日(月) 新宿区角筈区民ホールで『いじめ・虐待防止フォーラム一周年記念シンポジウム』が開催された。
2007年平成19年10月30日に第一回を行い、フォーラムテーマ「虐待されている子どもの心の中を知ってほしい」という問題提起を皮切りに、第二回「虐待している親のSOSに気づいてほしい」。第三回「苦しみを乗り越えて立ち直るには」。第四回「本当の愛と嘘の愛、言葉と態度の違いから」。第五回「あなたの身近にひそむいじめの罠」と続いた。現代社会が抱える負の連鎖を断ち切ろうと、このフォーラムに集った有識者は多岐に渡る。
一周年記念シンポジウムの幕開けは、このフォーラムを主催した児童虐待防止の市民活動団体サークル・ダルメシアンの岡田ユキによる代表挨拶と、会の運営をサポートする事務局長垣内裕志による謝辞が述べられスタートした。
この日は、新宿区の中山弘子区長も駆け付け、冒頭これまで続けてきたフォーラムに対する労いの言葉と『今回のシンポジウムを一つの契機として、世の中に蔓延しているいじめ虐待が少しでもなくなるように努めて頂きたい。新宿区としても後押し尽力を惜しまない』とエールを贈った。
今回は、フォーラム一周年を記念し、ゲストにヤンキー先生こと義家弘介氏を招き、基調講演「いじめを語る~現在の教育の現場を考える~」を行った。
180名を超える会場を埋め尽くした入場者に、演台に立つ義家弘介氏は、この国の根幹に関わる、道徳教育の復権を熱く語り提言。根深い「いじめ虐待」に対し、終始ぶれない軸の箴言。さらには自らがラジオパーソナリティとして、毎週日曜日の深夜0時から生放送している番組、AM1242ニッポン放送の【義家弘介の夢は逃げていかない】で、氏に対してリスナーから届く、電話相談の切実な若者の声を代弁し、今現実に身近で起きている、声にならない声を力説し訴えた。今も教育の現場で教鞭をとる氏だからこそ、人になる「惻隠(そくいん)の情」を懇願し『いじめは究極の非行行為であり、人に非ざる道。外道はしても非道だけはするな』と説き『いじめに対し見てみぬふりをしているのは、学校全体の問題でもある。いじめは昔からあったと云う無責任な大人たちには、人として今こそ、実践的体験道徳教育の再生が必要である』と力強く説諭した。

舞台の幕は変わり、義家弘介氏を交えて五人のパネラーが登場し、各氏がこれまで歩んできた足跡をエピソードと共に語り、シンポジウムは始まった。
法政大学の現代福祉学部教授であり、東京都立川市に在る、児童養護施設「至誠学園」理事長高橋利一氏は静かに語る『学園で寝食を共に生活する子ども達の大多数は、自分の境遇に引け目負い目を感じ生きている。様々な境遇理由でこの施設へ来た子ども達、ひとつ屋根の下で年端もいかぬ他人同士が、寄り添いお互いを懸命に支え合いながら生き、生活している。ここにいる小さな命は、人としての愛を、与えられずに育ってきたという現実を感じてほしい。子どもは時に、残酷なことを云う。ここから通う学校生活でも、学び遊ぶ同じ仲間としての意識付けを、持たせられるような周囲の配慮を願う。さらに地域社会では、これから広い世界へ羽ばたき巣立つ、養護施設の鄙鳥達を、自分の子どもと何ら変わらないという意識を持って頂き、育む目線で接し、声かけを心掛けて欲しい』。
新宿区の更生保護女性会代表坂本悠紀子氏が憂えている『全国的に広がる薬物大麻問題。30年前はシンナー吸引が蔓延し、今は軽い気持ちの興味本位が大麻汚染で、若年層に及んでいる。薬物の怖さは{一度だけなら}という甘い誘惑が、それからの人生を自ら闇の中へと迷い込ませてしまう。手を出すと、身も心も亡ぼすのだという警鐘はいくら乱打しても足りることはない』と声高に訴える。
医療現場の最先端で活躍する三島修一氏は、千葉県市川市の「国立国際医療センター国府台病院第1内科医長」として家庭家族関係の原点回帰が、病改善の一助に成ると提唱する『健康を取り戻す手立ては、毎日の生活リズムを改善することは勿論。日常、身近な家族関係の中にこそ、病を癒す温かな言葉の特効薬がある。これは、当たり前にある存在でお互い気付かないが、話しを聞くこと、一緒に散歩をしてみること、何気ない日常での思いやりのある、優しい言葉遣いの一言一声掛けが、負という病を好転させていく原動力となることを忘れないでほしい。医療へ携わる一人の医師として、痛感する健康への原点回帰の道は、傾聴する(話しを聞く)という当たり前の行為が、自然と導いてくれる』
前回のフォーラムで、自らの体験を寸劇主演した前山亜杜武氏はNPO法人あきらめない理事長
『劇的に変わっている社会構造において、道を外れ生きてきた人の再生の道は、険しいものであろうが決して諦めることがあってはならない。現代日本社会において、地道に社会貢献しているこのフォーラム団体も、運営していく上では財政資金は必要不可欠。これまで経済最優先にしてきた企業にも、社会福祉への視野を拡げてもらう意味で、社会貢献している団体等へ、寄付を募るシステム構築していきたい』と力強い弁を頂いた。
フォーラムを主催した代表の岡田ユキ氏は『これまで「いじめ・虐待防止」に賛同応援して下さっている多くの方々の支えにより、今回を迎えることができ、続けることの大切さを身をもって体験した。これからもフォーラムを通じ繋がったご縁を大きな輪としていきたい』と語った。
義家弘介氏は『シンポジウムに参加して頂いた、各分野のプロの智恵、知識、体験、実践を集約連携すれば、間違いなく目標とするものは達成できると確信した』と締め括りに感想を述べた。
シンポジウム開催時降り出した雨は、終了と同時により一層烈しさを増し、帰宅の足を煩わせたが、この雨は全ての人の心を洗い流す、浄化の雨であると願いたい。
---このフォーラムを見続け、共に参加させて頂いている小生も、当初この団体に対する偏見差別を、目の当たりにした経験がある。その時の悔しい思いは、未だ忘れることはない。その時学んだ教訓は、幕末の志士勝海舟の言霊(ことだま)だ【世の中はただ一言を慎めよ、毒も薬も一口にあり】である。
2008年11月15日 00:00

<岡田ユキ>
第五回を迎えた『いじめ・虐待防止フォーラム』~ひとりで悩んでいるあなたへ・・・ここへ来れば何かが変わります。みんなで考える・・・地域からなくそう!いじめと虐待~は、
10月23日(木)都会の街路樹も色づき、喧騒に葉擦れの音が幽けく聞こえる坂の街、新宿区若松地域センター2F第1集会室で開催された。(主催:児童虐待防止の市民活動団体サークル・ダルメシアン後援:新宿区・社会福祉法人新宿区社会福祉協議会・新宿区教育委員会・新宿区更生保護女性会・東京ボランティア市民活動センター・脳トレ研究所・artsphere HEART’S SPELL)
1部フォーラム・テーマ『あなたの身近にひそむいじめの罠』と称し、このフォーラムの主宰である岡田ユキ氏からの問題提起に対し、4名の有識者パネリスト達が集まった。

<鎌田智恵子氏>
流麗な語り口調で始まった鎌田智恵子氏(都内大学病院看護師長)の朗読は、子供の頃自分の名前を揶揄(やゆ)され、その時の悔しさを成長過程で封印させた経緯を、客観的に自己分析しつつ表現した。鎌田氏は三人の子供を持つ母親として、病院勤務の看護師長をも精力的に熟し、仕事と家庭育児の両立に葛藤し生きる姿は、艶やかに輝いた外見を、内面から滲み出る女性としての美しさを加味させ、会場に微笑みの種を蒔いた。

<左から、小野川文恵氏、三島修一氏、岡田ユキ、坂本悠紀子氏>
朗読後パネリストから『女性としての美しさは、外見の容姿を磨くことによる影響も大きく、それが自信という生きるチカラになってくる』と語ったのは、新宿区保護女性会代表の坂本悠紀子氏。
『様々な理由で孤独の闇から抜け出せずにいる人も、最初の社会規範である家族・家庭内で暖かな交流を密接に行うことで全てが好転する』と説諭するのは三島修一氏(国立医療センター国府台病院内科医長)。
さらに『現代社会で蔓延する引きこもりを増長させている要因のひとつに、過剰没頭しすぎるTVゲームの台頭がある。そこから脱却する為の一助案に、親と子供が生活圏を一緒に歩き、散策する「発見散歩」を推奨する。多忙な日常において、親と子が慣れ親しんだ身近な所を語らいながら歩き、時間を共有するのは家族団欒で食卓を囲む事と同様に聖なる時間である。たとえ独りぼっちになったと思っても、甘えられる存在(観音様の膝枕的対象)は必要』と語った。
行政側パネリストの小野川文恵氏(新宿区子供家庭部子供家庭課主査)は、働きながら子育てをする方々への応援として、地域活動への積極的参加を促し、趣味と仕事とのバランスを保てる社会作りを目指し、週一回行うノー残業デーを提唱した。
2部は参加者交流の場・アピールタイムとなり、ジャンルを越えた発表・体験が続き、会場は盛り上がった。
※次回は「いじめ・虐待防止フォーラム一周年記念シンポジウム」が11月24日(月)新宿区角筈区民ホールで開催される。
当日ゲストに【義家弘介氏ヤンキー先生いじめを語る~現在の教育の現場を考える~】と称して基調講演を予定。
パネリストに
新宿区長中山弘子氏
高橋利一氏(至誠学園理事長・法政大学現代福祉学部教授)
坂本悠紀子氏(新宿区更生保護女性会代表)
三島修一氏(国立国際医療センター国府台病院第1内科医長)
前山亜杜武氏(NPO法人あきらめない理事長)
岡田ユキ(児童虐待防止の市民活動団体サークル・ダルメシアン代表)