2010年08月22日 00:00

【第12回 いじめ・虐待防止フォーラムの報告】

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「いじめ・虐待防止フォーラム」は 2010年(平成22)7月22日(木)新宿区若松地域センターでの開催で 第12回を迎えた。 自らの被虐体験を一冊の本に綴り 現代社会に潜む「いじめ・虐待」の根絶に声を上げ 市民活動団体としてサークル・ダルメシアンを立ち上げた岡田ユキ主宰の輪は 地道にして確実に大きく波紋を広げている。
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 会の冒頭 岡田ユキの挨拶後 セラピストでもありNPO法人日本綜合医学会理事の 水越圭子氏は『会が12回続いてきた素晴らしさは 多くの方々の支えで成り立っている。この地道な活動努力は 世の中地域社会発展の一翼を担っている。これからもより多くの人々にこの活動の広がりを期待したい』と語り 合わせて今年5月に発足した「ユニバーサル トワイスボーン」の主旨である 地域社会が明るく住みやすく 子どもの笑い声が絶えない未来を目指す講座の説明を行い このフォーラムがさらなる飛躍を遂げている意義を讃えた。
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 1部の特別講師は徳山暉純氏による『東洋の英知を學ぶ人間関係~反省思考について~』の特別講演が行われた。
人として 人間として 人類としての総合學問・東洋思想の精髄である氣の學問。徳山講師の講演は『人の持つ「氣」が 健康と経済と自然環境に影響を与え 元気と景気と大気が密接に関わっている現実を 人々は早く気付かねばならない。 古来日本の精神(こころ)として教えられてきた「易経(えききょう)」を 今まさに人類再興の礎として學びなおす時にきている。 第二次世界大戦前まで日本の社会構造を支えてきたものは 道徳と経済の融合による 日本独自の自由主義経済理念だった。 その根幹にあったものは『誠実』という言葉に集約される。 かつて日本の武士道が まず人の修練から説いた先天の教えを根付かせたが 残念ながら現代社会では この「人の教え」が失われてしまった。 過去の歴史経験を教訓として 反省思考に基づく「氣の學問」の鮎川理論は「誠実であれ」の短い教えの言葉に凝集される。 「誠実」とは 偽りなき真実の言葉は成就されるという意味で「愛」と同義語である。 「愛」には対義語がなく 絶対用語で不変。 現代社会に蔓延る「いじめ虐待」問題は この無償の愛の存在無くして解決の道はなく まず「人を良くする教育の浸透」が先決問題である』と締め括った。
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 2部のパネルディスカッションでは 30年以上保護司として活躍し 新宿区更生保護女性会会長の坂本悠紀子氏の体験談から始まった。
『現在新宿区内を拠点に 「薬物(大麻・ドラッグ)乱用防止」の啓蒙活動に従事している。  中高大生を中心に各学校へ出向き 危険性を説いてはいるが 悲しいかなその使用については 年々低年齢化傾向にある現実に 多大な危惧を感じている。
薬物を摂取使用した人の恐ろしさは 製造段階で量的分量が不正確であるため 一度薬物を摂取したら 即死する可能性が非常に高い。 図らずも安易に一度その味を覚え 繰り返されることになった人が もし止めたとしても ある日突然フラッシュバック(過去の幻影が蘇る)が起こり 上気を逸した行動が現れ 走行しているトラックの前に出て 轢かれるといった悲惨な目に遭う現実は 決して他人事ではない。 この悲劇を食い止めなければという思いで講演してはいるが 余りにも安易に手を出す若者が多いのに苦慮している。 これは日本社会全体の問題であり 国としても取り組む最重要課題であるが 一番身近な地域社会から 薬物乱用の根絶を訴えていきたい』と語った。
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 東久邇宮音楽療法研究所からは 田中桂子氏と田辺照代氏が参加した。
『以前は人前に出ても 話すことすら満足に出来なかった自分が 自分の声を自分の耳に直接聞き取ることの出来る器具を開発し その器具を使用し歌うことにより 次第に自信を持つことが出来た。 それからは人前でも臆することなく話し 歌うことが出来るようになった』と経緯を語った。 『自分自身に自信を持てないでいる人は 決して卑下する必要はなく 可能性のない人はない。 すべての人には 自分も気付いていない 大きな可能性があることを 歌を通して感じて欲しい』と 誇らしげに訴えた。
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 フォーラム主宰の岡田ユキからは 「AC(アダルトチルドレン)判別法」の説明解説が行われた。『世の中一般的に 普通の人を100%の達成度合いとして考えた場合 子どもなのに大人びたACと呼ばれている人は 200%の達成率という。 本人は 普通の人以上のことをしているにも関わらず 自分は他人より劣っていると思い込む傾向がある。これは子どもの頃 親から受けた虐待行為を 愛情表現として受け止めてしまっている。 親との関係では いつも裏切られている為 親を信じられず 結果的に親の人生を背負わされてしまい 共依存状態にある。 よって社会生活を営むようになると 極めて強い孤独感に駆られ 他人に対して共依存しやすい人間を作ってしまう。 子どもであるのに 大人びた言動が目立ち ひいては 頑張り過ぎて他人の失敗まで責任をとってしまう。 このようなAC傾向にある人に対しては「頑張り過ぎないで!」の声かけを心掛けて欲しい。  逆に 50%の達成度合いの人は 明らかに親から甘やかされて育ち 自分を想像以上に出来る人間だと思い込んでいる。 自己中心的思考のため 失敗を他人に責任転嫁させ 大人になっても親から自立出来ない。この傾向の人に対しては 「もっと頑張れ!」の叱咤激励が必要である』と提言した。
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 フリートークに変わった会場参加者からは 50年以上前に受けたいじめが 今でも心の疵(きず)として残っていると 実体験告白があった。 『両親の離婚という現実が まだ幼かった小学生の自分に覆い被さってきた。 その頃 毎日通う学校では 自分は何もしていないのに 訳もなく学校で陰湿ないじめに遭っていた。 連続するいじめに対して
ただ我慢する自分は 「我慢してさえいれば これは通り過ぎる。中学生になれば きっといじめられなくなるから これでいいンだ」の生活が経過していったが 進級してもいじめはなくならず 耐える日々だった。 離婚した父親についた自分には やがて兄弟が出来 新たな家族関係が出来た。 高校へ進学すると勉学に精を出した結果 学業トップの成績になった。 生徒会長までこなし いつしかいじめられることもなくなったが あの時受けた心の疵は今振り返ると 弱い自分の心のせいだったのかもしれない・・・』
 この告白体験に 二人の声が上がった。
一人は岡田ユキの「いじめを受けていたあなたが 弱かったのではありません。 人を受け入れる人で 優しいだけですよ」
一人は水越圭子氏の「いじめを受けていた時に 身近で支えてくれた方はいらっしゃいましたか」の問い掛けに『離婚した母親が近くに住んでいたので 学校帰り遠回りして母親の所まで行っていました。そのことが一番心強かった』と 五十年蓋をしてきた悔しくも切なかった想いは 会場に力強く明るい声が響き渡った。

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