2008年11月
2008年11月15日 00:00
<岡田ユキ>
第五回を迎えた『いじめ・虐待防止フォーラム』~ひとりで悩んでいるあなたへ・・・ここへ来れば何かが変わります。みんなで考える・・・地域からなくそう!いじめと虐待~は、
10月23日(木)都会の街路樹も色づき、喧騒に葉擦れの音が幽けく聞こえる坂の街、新宿区若松地域センター2F第1集会室で開催された。(主催:児童虐待防止の市民活動団体サークル・ダルメシアン後援:新宿区・社会福祉法人新宿区社会福祉協議会・新宿区教育委員会・新宿区更生保護女性会・東京ボランティア市民活動センター・脳トレ研究所・artsphere HEART’S SPELL)
1部フォーラム・テーマ『あなたの身近にひそむいじめの罠』と称し、このフォーラムの主宰である岡田ユキ氏からの問題提起に対し、4名の有識者パネリスト達が集まった。
<鎌田智恵子氏>
流麗な語り口調で始まった鎌田智恵子氏(都内大学病院看護師長)の朗読は、子供の頃自分の名前を揶揄(やゆ)され、その時の悔しさを成長過程で封印させた経緯を、客観的に自己分析しつつ表現した。鎌田氏は三人の子供を持つ母親として、病院勤務の看護師長をも精力的に熟し、仕事と家庭育児の両立に葛藤し生きる姿は、艶やかに輝いた外見を、内面から滲み出る女性としての美しさを加味させ、会場に微笑みの種を蒔いた。
<左から、小野川文恵氏、三島修一氏、岡田ユキ、坂本悠紀子氏>
朗読後パネリストから『女性としての美しさは、外見の容姿を磨くことによる影響も大きく、それが自信という生きるチカラになってくる』と語ったのは、新宿区保護女性会代表の坂本悠紀子氏。
『様々な理由で孤独の闇から抜け出せずにいる人も、最初の社会規範である家族・家庭内で暖かな交流を密接に行うことで全てが好転する』と説諭するのは三島修一氏(国立医療センター国府台病院内科医長)。
さらに『現代社会で蔓延する引きこもりを増長させている要因のひとつに、過剰没頭しすぎるTVゲームの台頭がある。そこから脱却する為の一助案に、親と子供が生活圏を一緒に歩き、散策する「発見散歩」を推奨する。多忙な日常において、親と子が慣れ親しんだ身近な所を語らいながら歩き、時間を共有するのは家族団欒で食卓を囲む事と同様に聖なる時間である。たとえ独りぼっちになったと思っても、甘えられる存在(観音様の膝枕的対象)は必要』と語った。
行政側パネリストの小野川文恵氏(新宿区子供家庭部子供家庭課主査)は、働きながら子育てをする方々への応援として、地域活動への積極的参加を促し、趣味と仕事とのバランスを保てる社会作りを目指し、週一回行うノー残業デーを提唱した。
2部は参加者交流の場・アピールタイムとなり、ジャンルを越えた発表・体験が続き、会場は盛り上がった。
※次回は「いじめ・虐待防止フォーラム一周年記念シンポジウム」が11月24日(月)新宿区角筈区民ホールで開催される。
当日ゲストに【義家弘介氏ヤンキー先生いじめを語る~現在の教育の現場を考える~】と称して基調講演を予定。
パネリストに
新宿区長中山弘子氏
高橋利一氏(至誠学園理事長・法政大学現代福祉学部教授)
坂本悠紀子氏(新宿区更生保護女性会代表)
三島修一氏(国立国際医療センター国府台病院第1内科医長)
前山亜杜武氏(NPO法人あきらめない理事長)
岡田ユキ(児童虐待防止の市民活動団体サークル・ダルメシアン代表)