2009年05月
2009年05月28日 00:00

6月の岡田ユキの出演スケジュール
3(水)、9(火)、14(日)、18(木)、21(日)、25(木)、28(日)
出演時間 20:30~24:30(1日3回ステージ)
詳しくはお店のホームページをご覧下さい
http://www.aidakanko.com/ai1.html
2009年05月20日 00:00
第七回「いじめ・虐待防止フォーラム」が平成21年4月23日(木) 新宿区大久保地域センター会議室Aで開催された。
今回も 主宰代表である岡田ユキの挨拶で幕を開ける。
特別講演として 講師に輿水健治氏(埼玉医科大学総合医療センター救急科科長)を招き 【心臓震盪(しんぞうしんとう)の基礎知識と予防&対処法】と称し 救急医の立場から命の重さと大切さを説諭して頂いた。
*(心臓震盪とは 野球ボールが胸に当たるなど 胸部に受けた打撲がもとで 重度の不整脈である心室細動が起こった状態をいう)
*(心室細動とは 心臓の心室が小刻みに震えた状態となり 脳や体に血液を送り出せなくなるため 数分間続くと死に至る危険な不整脈のこと)

【1部】は救命医である輿水健治氏の講演で 年間八万人にも及ぶ「突然死」についてから始まった。
突然死の多くは若年者(18歳以下)で 健康な子供でも起こるという。 心臓に原因があるのは約60%で その内70~80%は心室細動を起こしている。対処治療法は自動体外式除細動器(AED)を使用し 速やかに除細動処置を3分以内で対応する必要があるという。近年公共の場でよく目にするAEDであるが 突然起こったアクシデント 一刻を争う生命の危機には まず人工蘇生法(心臓マッサージ)で行う胸骨圧迫が最優先で その対応処置があった上でAEDの効果は発揮される。
輿水講師が 会場に持ち込まれた録音テープがあった。
ある高校で行われていた硬式野球の試合中 胸にボールを受けた選手が突然グランドに倒れた。
その時 偶然現場の状況が録音されていたのが 以下の内容である。
○高校の野球グランド(晴天)
観覧席には両校の父兄が 大勢応援に来ている。
○観覧席(父兄の会話)
「ねえねえ 明石屋のエルモンド行ってきたわよ」
「まるごと苺のタルト! 食べた?」
「ペリゴールでしょ すンごくおいしかったワ」
「テラスで食べると格別ね」
○場内アナウンス
会場に流れて 選手達が一斉に出てくる。
「(上気した声で)今朝もお弁当作ってきたわよ」
「家もよ 朝4時起きでね」
「みんな頑張っているから 応援しましょう」
○グランド
試合は白熱し0対0のまま 両チーム一進一退で進んだ六回表。
○ショート(観覧席からの目線)
守備につく 清水ひろし(2年生・仮名)。
飛んできたゴロの打球を 軽快に処理する。
○観覧席(父兄の会話)
「(拍手しながら)清水君 上手よね」
「(得意げに)わしは あいつが少年野球の頃から知っとるからな」
味方の守備に 観客から拍手が沸き起こっている。
○ピッチャーゴロの打球(捕手からの目線)
痛烈な打球が飛ぶ。
ボールは僅かにバウンドを変え 投手の胸に当たる。
すかさず落ちたボールを拾おうとするが 時が止まったようにゆっくりと前のめりに倒れる投手の吉野信(仮名)。
○試合(外野手からの目線)
中断され 倒れた吉野にいち早く駆け寄る三塁手。
「(悲痛な叫び)吉野!」
「(覗き込み)吉野!!」
顔面蒼白の顔に 土がかかったままの身動きしない吉野。
倒れた彼の周りに集まるチームメイト。
○群がる人の輪
「(絶叫)吉野! 吉野!! 吉野!!!」
全員が半狂乱に名前を叫んでいる。
観覧席の父兄もなだれ込んで。
かすれた絶叫は途絶えず 騒然としている。
父兄の中に偶然居合わせた 夜勤明けの消防隊員谷山(仮名)がいた。
谷山 「(冷静に指差して)君は 校舎にあるAEDを取って来て」
壮絶な声の中 その声はかき消されて。
武岡(仮名) 「(目が吊り上り)ハイ! 取ってきます」
長田(仮名) 「(腕まくりして)僕 心臓マッサージやります」
河頭(仮名) 「(ひざまづき)俺 交替要員で待機してます」
母親 「(金切り声で)しん! がんばれ!! しん!!!」
動かない息子の体を 必至に揺り動かしている。
見守るだけで 騒然とするチームメイト。
周囲が動揺している中 武岡がAEDを持ってくる。
倒れたままの吉野信の胸を 胸骨圧迫している長田。
顔からは汗が流れ 処置を河頭と替わる。
「(絶叫)吉野! (絶叫)しん!! (絶叫)吉野!!!」
○AED
胸骨圧迫する中 吉野信の胸にAEDが付けられる。
谷山 「(両手を広げ)下がって!」
騒然とした中。
「下がって!」
鎮まる周囲。
AEDのボタンが押される。
間。
母親 「(落ち着いて)しん! がんばれ!」
沈黙。
長い間。
吉野信の右手が かすかに動く。
校舎の外 救急車のサイレンが近付いてくる。
録音テープは終了し 演壇の輿水講師は語った。
『偶然にも録音されたものです。 これは何気ない日常に起こった出来事ですが 決して他人事ではないと思って頂きたい。 人が倒れた時 周囲の動揺驚きは想像を絶します』
事実 講演会場に響くテープから流れる悲痛な叫び声 チームメイトの常軌を逸した絶叫の繰り返し 動かない我が子の名前を叫ぶ母親の生々しい声。 周囲が冷静さを失った中 幸運にも居合わせた救護スタッフによる 胸骨圧迫とAED使用で 一命を取り留めたこの選手は その後何事もなかったように 無事快復したそうだ。
輿水医師としての活動は スポーツ現場にもAEDの積極的設置を促している。
特に野球・ソフトボールにおいて起こっている突然死は 誤った指導法からなされていると警鐘を鳴らす。 基本的な守備でのボールを補給する体勢は これまで体の正面でボールを取りに行き 外した場合は体(胸で受け)で止める指導がよしとされてきたが 度重なる球技における突然死を未然に防止させる主旨で 日々の練習からボールが直接胸に当たらないように 補給体勢を斜めにして補給することを提唱している。 若年層においても 胸部を守る保護具の装着も訴えた。
『救命行為とは 何も特別なことではない。 一番大切なことは 人を助けようと思う愛である』と輿水講師は繰り返して 特別講演は終了した。
【2部】では救命実践体験講習として 胸骨圧迫(心臓マッサージ)とAEDの使用手順を会場出席者全員で行った。
講師四名とAEDメーカーの日本光電インストラクターも立会い、グループに分かれ胸骨圧迫の実践からAEDを使用して 一連の基本的救命動作に取り組んだ。



【3部】は定例となったフォーラム・パネリストと会場出席者とのディスカッションが行われた。
パネリストは新宿区更生保護女性会代表の坂本悠紀子氏 国立国際医療センター国府台病院第一内科医長の三島修一氏 新宿区子ども家庭部子ども家庭課主査の小野川文恵氏 今回特別講師の輿水健治氏 岡田ユキの五名。

救命治療の体験講習を終えて 各パネリストの感想は 異口同音に胸骨圧迫の重要性と AEDの普及に加えその実践体験の必要性が叫ばれた。
会場出席者から 長年AED普及に心血を注いでこられた方の切実な声である『世のすべての大人の役目は 子どもの命を未然に予防してあげること 身近に救急箱を置いてあげること AEDを設置させること 心肺蘇生法(胸骨圧迫)を学び実践できることです』
命とは もっとも大切なもの。
命という文字は 人が一つ叩く書く 愛を一つ注ぐだけで 命はつながる。

今回も 主宰代表である岡田ユキの挨拶で幕を開ける。
特別講演として 講師に輿水健治氏(埼玉医科大学総合医療センター救急科科長)を招き 【心臓震盪(しんぞうしんとう)の基礎知識と予防&対処法】と称し 救急医の立場から命の重さと大切さを説諭して頂いた。
*(心臓震盪とは 野球ボールが胸に当たるなど 胸部に受けた打撲がもとで 重度の不整脈である心室細動が起こった状態をいう)
*(心室細動とは 心臓の心室が小刻みに震えた状態となり 脳や体に血液を送り出せなくなるため 数分間続くと死に至る危険な不整脈のこと)

【1部】は救命医である輿水健治氏の講演で 年間八万人にも及ぶ「突然死」についてから始まった。
突然死の多くは若年者(18歳以下)で 健康な子供でも起こるという。 心臓に原因があるのは約60%で その内70~80%は心室細動を起こしている。対処治療法は自動体外式除細動器(AED)を使用し 速やかに除細動処置を3分以内で対応する必要があるという。近年公共の場でよく目にするAEDであるが 突然起こったアクシデント 一刻を争う生命の危機には まず人工蘇生法(心臓マッサージ)で行う胸骨圧迫が最優先で その対応処置があった上でAEDの効果は発揮される。
輿水講師が 会場に持ち込まれた録音テープがあった。
ある高校で行われていた硬式野球の試合中 胸にボールを受けた選手が突然グランドに倒れた。
その時 偶然現場の状況が録音されていたのが 以下の内容である。
○高校の野球グランド(晴天)
観覧席には両校の父兄が 大勢応援に来ている。
○観覧席(父兄の会話)
「ねえねえ 明石屋のエルモンド行ってきたわよ」
「まるごと苺のタルト! 食べた?」
「ペリゴールでしょ すンごくおいしかったワ」
「テラスで食べると格別ね」
○場内アナウンス
会場に流れて 選手達が一斉に出てくる。
「(上気した声で)今朝もお弁当作ってきたわよ」
「家もよ 朝4時起きでね」
「みんな頑張っているから 応援しましょう」
○グランド
試合は白熱し0対0のまま 両チーム一進一退で進んだ六回表。
○ショート(観覧席からの目線)
守備につく 清水ひろし(2年生・仮名)。
飛んできたゴロの打球を 軽快に処理する。
○観覧席(父兄の会話)
「(拍手しながら)清水君 上手よね」
「(得意げに)わしは あいつが少年野球の頃から知っとるからな」
味方の守備に 観客から拍手が沸き起こっている。
○ピッチャーゴロの打球(捕手からの目線)
痛烈な打球が飛ぶ。
ボールは僅かにバウンドを変え 投手の胸に当たる。
すかさず落ちたボールを拾おうとするが 時が止まったようにゆっくりと前のめりに倒れる投手の吉野信(仮名)。
○試合(外野手からの目線)
中断され 倒れた吉野にいち早く駆け寄る三塁手。
「(悲痛な叫び)吉野!」
「(覗き込み)吉野!!」
顔面蒼白の顔に 土がかかったままの身動きしない吉野。
倒れた彼の周りに集まるチームメイト。
○群がる人の輪
「(絶叫)吉野! 吉野!! 吉野!!!」
全員が半狂乱に名前を叫んでいる。
観覧席の父兄もなだれ込んで。
かすれた絶叫は途絶えず 騒然としている。
父兄の中に偶然居合わせた 夜勤明けの消防隊員谷山(仮名)がいた。
谷山 「(冷静に指差して)君は 校舎にあるAEDを取って来て」
壮絶な声の中 その声はかき消されて。
武岡(仮名) 「(目が吊り上り)ハイ! 取ってきます」
長田(仮名) 「(腕まくりして)僕 心臓マッサージやります」
河頭(仮名) 「(ひざまづき)俺 交替要員で待機してます」
母親 「(金切り声で)しん! がんばれ!! しん!!!」
動かない息子の体を 必至に揺り動かしている。
見守るだけで 騒然とするチームメイト。
周囲が動揺している中 武岡がAEDを持ってくる。
倒れたままの吉野信の胸を 胸骨圧迫している長田。
顔からは汗が流れ 処置を河頭と替わる。
「(絶叫)吉野! (絶叫)しん!! (絶叫)吉野!!!」
○AED
胸骨圧迫する中 吉野信の胸にAEDが付けられる。
谷山 「(両手を広げ)下がって!」
騒然とした中。
「下がって!」
鎮まる周囲。
AEDのボタンが押される。
間。
母親 「(落ち着いて)しん! がんばれ!」
沈黙。
長い間。
吉野信の右手が かすかに動く。
校舎の外 救急車のサイレンが近付いてくる。
録音テープは終了し 演壇の輿水講師は語った。
『偶然にも録音されたものです。 これは何気ない日常に起こった出来事ですが 決して他人事ではないと思って頂きたい。 人が倒れた時 周囲の動揺驚きは想像を絶します』
事実 講演会場に響くテープから流れる悲痛な叫び声 チームメイトの常軌を逸した絶叫の繰り返し 動かない我が子の名前を叫ぶ母親の生々しい声。 周囲が冷静さを失った中 幸運にも居合わせた救護スタッフによる 胸骨圧迫とAED使用で 一命を取り留めたこの選手は その後何事もなかったように 無事快復したそうだ。
輿水医師としての活動は スポーツ現場にもAEDの積極的設置を促している。
特に野球・ソフトボールにおいて起こっている突然死は 誤った指導法からなされていると警鐘を鳴らす。 基本的な守備でのボールを補給する体勢は これまで体の正面でボールを取りに行き 外した場合は体(胸で受け)で止める指導がよしとされてきたが 度重なる球技における突然死を未然に防止させる主旨で 日々の練習からボールが直接胸に当たらないように 補給体勢を斜めにして補給することを提唱している。 若年層においても 胸部を守る保護具の装着も訴えた。
『救命行為とは 何も特別なことではない。 一番大切なことは 人を助けようと思う愛である』と輿水講師は繰り返して 特別講演は終了した。
【2部】では救命実践体験講習として 胸骨圧迫(心臓マッサージ)とAEDの使用手順を会場出席者全員で行った。
講師四名とAEDメーカーの日本光電インストラクターも立会い、グループに分かれ胸骨圧迫の実践からAEDを使用して 一連の基本的救命動作に取り組んだ。



【3部】は定例となったフォーラム・パネリストと会場出席者とのディスカッションが行われた。
パネリストは新宿区更生保護女性会代表の坂本悠紀子氏 国立国際医療センター国府台病院第一内科医長の三島修一氏 新宿区子ども家庭部子ども家庭課主査の小野川文恵氏 今回特別講師の輿水健治氏 岡田ユキの五名。

救命治療の体験講習を終えて 各パネリストの感想は 異口同音に胸骨圧迫の重要性と AEDの普及に加えその実践体験の必要性が叫ばれた。
会場出席者から 長年AED普及に心血を注いでこられた方の切実な声である『世のすべての大人の役目は 子どもの命を未然に予防してあげること 身近に救急箱を置いてあげること AEDを設置させること 心肺蘇生法(胸骨圧迫)を学び実践できることです』
命とは もっとも大切なもの。
命という文字は 人が一つ叩く書く 愛を一つ注ぐだけで 命はつながる。
